晴空便り

造形詩家・末富晶の晴れた空へつながるブログ

私の不登校記~その16~

 

不登校の経験を綴ったエッセイその16です。

♪その1はこちらからどうぞ。

 

f:id:seikuudayori:20161108102807j:plain

 

<華道壮風会(中)>

 

華道壮風会会主の松井禾風先生との出会いによって華道というものに触れることになった私でしたが、最初に生けた花はどんなものだったのか、体験してどんなことを感じたのかといった細かなことは残念ながら覚えていません。

 

ただ、先生は

 

「大人はこういう時、きっとこう言うだろう」

「私たちに対して、こういう反応をするだろう」

 

という、当時の私が持っていた生意気な物差しが全く通用しない人で、そのことを新鮮な驚きと共に受け止めていた気がします。

 

子どもだから、不登校児だから、といった特別扱いは一切なく、そのことで却って私はほっと力を抜くことができたのだと思います。

 

 

後の先生の言葉では

不登校になる奴はだいたい賢いんやから、嘘やおべんちゃらはすぐバレるに決まってる」

とのことなのですが、

不登校児かどうかが関係あるかはともかくとして、その頃の私は確かに先生が「本当」に話をしてくれる人であることをしっかりと感じ取っていました。

 

しかし、「本当」のことは耳に心地よいものばかりではなく。

 

大人へと成長途中の私の中で勢いよくグングン伸びていた「思い上がり」や「過度な自信」なども、教室へ通ううち、ここぞというタイミングで幾度もバシーンと折られたのです。(もちろん本当にそんな音がするわけではないのですが)

 

 

当時の私には知る由もありませんが、「華道」は花を通じて自分を知る「道」だったのです。

 

等身大の私、つまり自分自身の未熟さにまず向き合わなければならないはめになったのは、当然といえば当然の流れなのでした。

 

 

<つづく>

 

 

高島市社会福祉協議会広報「しふくのふくし」NO.64より

 

~あとがきのようなもの~

今回は三部作でつづいています。後編も早めにアップしますね。

華道壮風会のホームページは→こちらからどうぞ。

 

 

   末富晶

 

 

<晴空便りホームページ>

seikuudayori.wixsite.com