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晴空便り

造形詩家・末富晶の晴れた空へつながるブログ

私の不登校記~その12~

<色を作るところから…>

 

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人生は白いキャンバスに絵を描くようなものだと、いつか誰かの言葉を聞いたことがあります。

 

確かにその通りで、きっと誰にとっても始まりは真っ白な未知の世界。

成熟して振り返った時に初めて、自ら描いてきた絵の彩が見えるのでしょう。

 

だとすればその絵を描くよりずっと前に、どんな画材を選ぶのか、どんな道具を使うのかがとても重要なのだと思います。

 

誰かが忘れていった絵具を「これでもいいか」と使ってしまうのは簡単だけれど、それが本当に自分の絵に入れたい色なのかどうか、その時慎重に考える必要があるだろうと思うのです。

 

「ぴったりな青が、こんな所にあった」

 

というのはすてきな発見だし、出会った人に手渡してもらうことも多いでしょう。

 

 

だけどもし、自分の使いたい画材がどうしてもまわりに見つからなかったら。

 

そこはすぐに描きたい気持ちをぐっと我慢して、色を作るところから始めなければいけない時もあります。

 

植物や石から、思う色を取り出すのはとても時間がかかる作業だけれど。

そうして作った色は自分だけのもので、いくら使ってもなくならない魔法の画材となります。

 

描くことと違って材料作りは誰にも見えない場所での一人きりの作業だけれど、そこでどれだけ自分のために納得いく色が作れたかということが、自分の描く絵を好きになれるかどうかの大きな分かれ目だという気がするのです。

 

 

   末富晶

 

高島市社会福祉協議会広報「しふくのふくし」NO.60より

 

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♪私の不登校記その1はこちら

 

 

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