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晴空便り

造形詩家・末富晶の晴れた空へつながるブログ

1日1分のススメ

晴空便り

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子どもの頃、私は自分のことを何かを続けることがとても苦手な人間だなと思っていました。
新しいことを始めようとしても、根気がいる作業だとまず続かないし、

 

一つの楽器を毎日練習するとか、

漢字を5つずつ覚えるとか、

編み物を仕上げるとか、

 

なんでもいいのだけど、そういう毎日こつこつと時間をかけて積み上げていくようなことはとても苦手で、きっと一生そうなんだろうと思っていたのです。

 

 

それが変わったのは、二十歳前後の頃だったでしょうか。

 

それまでに得た本の知識や体験から、人の性格や習慣は案外簡単に変えられるものだと知った私は

「継続できる人になってみよう」

という目標を掲げてみたのでした。

 

「とにかく、1日1分、詩を書く」

 

自らに課した行動は、これだけ。

 

よく「1日たった15分」とか「毎日10分で○○」とかいう宣伝広告を見かけますが、その頃の私には10分、ましてや15分は長過ぎました。

そういうことをやろうとして、いわゆる三日坊主で終わった経験は数知れず…だったので

これはそもそも簡単そうに書かれているそのハードルが高いんだろう、と、勝手にそのハードルをずどんと一気に下げたのでした。

 

毎日やることを「詩を書く」ことにしたのは、やはりそれが一番好きなことだったし、それまで何かの折にふと浮かんだ言葉を書き留めていただけだったのを、時間をつくって書こうという姿勢に変えたらどんな変化があるのか、そんな実験めいた楽しみを感じたからでもありました。

 

その日から、「朝起きてすぐ、机に向かって1分間ノートを広げる」生活が始まりました。
少なくとも数ヶ月は、そのスタイルでずっと続けたでしょうか。

 

「1分だけ」と思えば案外すんなり椅子に座れ、

文字を書き出せば1分のつもりが結局5分、10分になってしまうことも多くありました。

 

そんな風に半ば強制的に「書こう」として書いた詩では良いものができないかな、と思っていたのですが。

なんと意外にそんなこともなく、むしろ目的をもって意識的にノートの前に座れば、書くべき言葉はいつもすんなり決まり、悩むことなく綴られた言葉にはいつも以上に力がある気がしました。(早朝、という時間帯も良かったのかもしれませんね)

 

その時書き溜めた言葉が、ノート数冊分になるのですが

今でも時折眺めては、その中から今の自分に必要な言葉を反芻したり、抜き出して作品に取り入れたりしています。

 

 

その後その話を誰かにすると「毎日…!すごいね、私にはできない」というような反応をされることがあるのですが、

いや、できなくないです。本当に「1分」なのです。

やる事柄はたぶん何でもよくて、「継続力」という力はたったそれだけで思うよりもずっと身に付くもののようなのです。

 

それが証拠に、その「1分」の生活の後、大げさですが私の人生は確かに変化しました。

「続けることができない人」から「やろうと思えば続けることもできる人」へと自分への評価が変わった。

ただそれだけのことなのですが、思うよりも大きな違いです。

 

 何か少し、生活に変化をつけたいな、と思われる方。

「1分」の変化、おすすめです。

 

 

 

   末富晶

 

<晴空便りホームページ>

seikuudayori.wix.com